スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
会長インタビュー No.89
「2018年の目的と制度」について

田邊哲人会長

2018年、今年も宜しくお願い致します。

  今年は3つのことで、大きく羽ばたく年となります。

  まず1つ目は、既に皆様もご承知の通り、当協会ではスポチャンを国体の公開競技にするという目的があります。現在22の団体が県体育協会に加盟しており、公開競技の規定まであと2団体というところまで来ています。今年は是非とも規定をクリアしたいと思っています。既にいくつかは、入会準備が整いつつあります。皆様も実現に向かって邁進しましょう。

  2つ目は審判制度の見直しです。スポチャンは現在初心に戻り多種目となり、それぞれ得意の得物を持ち錬成できるというキャパシティの広いスポチャンらしい競技になってきました。13種目(楯短刀を入れ)あれば、その中から自由にやってみたい得物があると思います。スポチャンの種目は、突然増えたわけではありません。草創期の約50年前には今のような種目が既にあり、異種試合を行っていました。それが当たり前でした。ホームページに掲載中の動画(「世界不思議発見」の後ろに編集されている)では、二刀の横山君と棒の山本君、審判が田渕君で異種試合を行っていますね。その頃は既に自分の得意な得物を自由に持って異種で戦っていました。1995年の棒と小太刀での事故(指を骨折)以来、初心者向けに同種の得物での実施に切り替えましたが、そのために異種審判の育成も遅れてしまいました。また、この得物でなければならないとか、長さが同じでなければならないといった制約によって自由奔放なスポチャンらしさが損なわれていくという危惧を私は持っていました。
  今年の審判制度では原点回帰し、異種審判の育成を進めます。今までの種目毎の審判資格を包括した異種を加えます。特に地方大会での異種審判が足りないといった問題の解決するため、13種目を「異種A群、異種B群、異種C群」の3つに分け、それぞれ群の中であれば異種試合の審判が出来るよう資格の幅を広げます。一度に13種目の異種審判の資格を授与することは大変難しいので段階を踏んで、「異種A群、異種B群、異種C群」を取得し、それぞれが充実してきた時点で全ての異種試合の審判ができる「異種総合審判員」を取得します。この審判制度で以前のようなスポチャンらしい試合の面白さを実現させていきたい。それが私の理想とするところです。体重さもなければ、年齢も男女さも民族さもない、それがスポチャン本来の面白さであり、原点です。
  私自身は毎週月曜日、本部道場で戦っていますが、大変楽しく、面白可笑しく、笑いながらスポチャンを楽しんでいます。昔の本部道場の再現です。笑う事は健康にも体力的にも非常に良いようです。女性の小林さん(本部事務局長)も世界チャンピオンと互角以上に戦っていますから一切手抜きはありません。皆さんも年だから、女性だからと思う事なく、元気一杯やってもらいたい。本部道場では、申し込めば誰でも参加できます。直伝会は毎週月曜日18時から19時半まで開催しておりますので、是非ご参加下さい。異種ABC審判審査会も希望があればどんどん実施していきます。審判資格が足りないとか資格がない等は各々の責任の問題です。

  3つ目は、今までの「オヤカタの部」では多少曖昧な参加資格でしたが、今年度からはローカル大会を除く元チャンピオン(全日本大会、世界大会、アジア・オセアニア大会、田邊杯、田邊哲人杯)、インストラクタ−、師範、師範代が出場できるよう変更いたします。今まで「オヤカタの部」には出場し辛かった若い指導者も是非ご参加して頂き、弟子のみならず、指導者自身も大会を楽しみ、活動して頂けるものと期待致します。

以上。

棒:山本郁雄 対 二刀:横山久道(当時三段から五段くらい)主審:田渕光宣
棒:山本郁雄 対 二刀:横山久道 (二人ともに、当時三段から五段くらい)主審:田渕光宣

第42回世界選手権大会 個人戦 グランドチャンピオン戦 二刀対楯長剣 主審 田邊哲人会長
第42回世界選手権大会 個人戦 グランドチャンピオン戦 二刀対楯長剣 主審:田邊哲人会長



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