スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
会長インタビュー No.105
「第47回世界大会」
本年は第48回全日本大会・第47回世界選手権の同時開催となりました。

  3,4年前よりコロナが流行、地方でも会場もなかなか取れない状況が続きました。今年は9月3日の横浜武道館は取れましたので、全日本大会は開催するつもりでした。感染防止が緩和されてくると、他国から出場したいと申し出があり、最終的には30カ国近くが参画することになったので、世界大会がメインになりました。予選では外国の選手混合で戦いました。この情熱はどこから来るのでしょうね。素晴らしいですね。

個人打突グランドチャンピオン戦は、フランス対フランス、長槍の決勝戦となりました。

  フランスの3人の長槍が残りました。海外選手も長槍や棒など長い得物を使うようになってきました。海外審判もピシッとしていました。
  ギリシャは前日から熱心に練習試合に参加していました。なかなか強かったですね。先生も大変熱心でした。ギリシャはオリンピック発祥の地なので、やがては世界大会も開催したいと考えています。

  日本の選手は、伸び悩んでいる所も見受けられました。伸び悩んでいる理由は、やはり練習不足。如実に練習不足の様相が、客観的に見ていると分かります。簡単に言うと足も手も出ていない。自分の道場など狭い範囲だけで練習しているのでしょうか。出稽古をしたり講習会に出ないと、どんどん後輩に抜かれていきますね。初心に返って胸を借りる気持ちでやらないと、技は止まってしまいます。練成会などで強い選手と戦って欲しいですね。昔、本部道場では世界チャンピオンの選手が何人も練成に来ていて、常に強い選手同士で戦っていました

  スポチャンは、女子も男子も子どももありません。段級別ですから。"女子だから"というのではなく一緒にやらないと強くならないし、その内認められなくなりますね。

模範演武 打突の審判は、子ども達でした。

  彼らは目が利きますよ。審判審査会では、得物自由で一度も落ちずに合格した1級審判員です。まだ正式資格はありませんがね。子ども達は純粋な目を持っているのでしょう。試合の裁き方も良い。立派に審判をこなしました。このくらいの時期から審判員を養成しないと、間に合いません。

基本動作決勝は、兵庫県の同門同士の戦いでした。

  決勝の2人とも兵庫県の浦川先生の兄弟弟子。浦川先生は教え方が巧いですね。福島君はとにかく教科書通りです。全くぶれていません。2人とも長い得物の演武でしたが、瑕疵がないです。
  基本動作はいろいろな大会に出て、とにかく見ることです。見取り稽古ですね。基本は単純で、体幹がしっかりしないとダメと言うことです。

今回のクラブ対抗団体戦は「いくさ」でした。迫力がありました。

  そうですね。
対戦は、1対1
乱戦は、1対3とか5、例えば先生1人に生徒3人など
合戦は、得物を決めて、3対3など
いくさは、320cmルールもなく、何を持っても良いし何人でも良い。長槍などは半身で避けることができないと、もうやられます。楯は前後左右にいる相手が見え難いですが、楯の中に隠れることもできます。結局長剣や小太刀を持つ人が多いでしょうね。転んでも足を狙えます。いろいろな得物を学んで戴きたい。
  実際のいくさもあんな感じだったのではないでしょうか。後ろには目がありません。命を掛けて前後左右の敵と戦うのですから、それはもう必死だったろうと、スポチャンを見るだけでも分かりますね。

来年の大会スケジュールは如何でしょう。

  来年は8月下旬に世界大会の予定がありますが、詳細はまだこれからです。
とにかく当団体は現在、国体に向かって邁進しているので、各県の役員はもとより、選手、関係者の方々のご協力も賜り、着実に前進して行きましょう。
以上


第47回世界選手権大会


第48回全日本選手権大会


第4回レディース選手権大会


次回の「インタビュー」もお楽しみに!!
前号へ